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「先生、なんとか記憶力を衰えさせる方法は無いでしょうか?」 「え?逆じゃないですか?」 「いいえ」 「あなたは何歳ですか?」 「86歳です」 「う〜ん。医者として始めて聞く話です。一体どういうことなんです?」 「じつは先日同窓会がありました」 「はい」 「会場の部屋に入ると、何人かが私を怪訝そうに見詰めるんです」 「あなたが部屋を間違えたとかではないんですか?」 「そうじゃなくて私の顔を忘れているらしいんです」 「久しぶりに同窓会に来た人ですね」 「いえ、毎年来てます」 「ふ〜ん。でどうなりました?」 「ひょうきんなのが居て、それが在校中の話をします」 「ふむふむ」 「そうするとドッと座が沸き立ちます。まるで初めて聞いた話のように」 「実際初めてじゃないのですか?」 「とんでもない。毎年同じ話です。そのあと決まりきった展開になります」 「ふ〜ん」 「私は笑えないんです。毎年のこの繰り返しをすっかり覚えているから」 「記憶力がいいのですね」 「おまけに若いときに記憶術などをやったもので」 「で、記憶力を衰えさせたい。つまりみんなと一緒に始めて聞くように笑いたいのですね」 「そういうことです。私だけ取り残されたようで寂しいのです」 「…人並みに老いたいということか…」 「はい。『この頃ボケてしまってねえ』と言ってみたいんです」 |
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ばたばたしていて、久しぶりに拝見。相変わらず奇想天外なストリーを楽しんでおります。クラス会でよくある風景。貴兄も結構、クラス会にはまめに顔を出しているようですね。 |
名無しの徘徊者 2008/07/13 10:04 |
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