神かく語りき「横綱審議委員会」

久しぶりに神様の国の「横審」が開かれた。
数百万年ごとに開かれるから、久しぶりであることは間違いない。
会が始まる前、委員達が雑談していた。

「『心技体』ということで言えば、体で圧巻はやっぱり恐竜だったね」

「まさに横綱にふさわしかった」

「そうですなあ。あれは見るからに迫力ありましたものね」

「ただ、心と技で劣るところが残念だった」

「それ以来しばらく横綱が空位でどんぐりの背比べでしたね」

「やっと人間が出てきたが、ちょっと問題が多すぎるなあ」

「そうですね。今日の委員会もその件で開かれるわけだ」

「恐竜に較べれば体は悲しいほど貧弱だけどね」

「でも技は際立っている」

「しかし飛び道具とか薬とか使うから反則だよね」

「それより問題は心だね」

「どげんかせんといかん」

「まあ、今日の中心テーマが人間の心になるのは仕方ないね」

そこへパグ犬に似た女神が遅れてきて早速口を開いた。

「私の中では、人間はもう引退したものと捉えているの」

「そうね。私も正式に引退勧告を出すべきと思うな」

「しかし人間はそう簡単には退かないだろう」

「開き直ると面倒だろうね」

「あんな横綱にしてしまった親方の責任も大きいのじゃないかなあ」

「そうだね。放任したツケが回ってきた感じだね」

「監督責任も論じなければね」

「あれ、人間の親方ってわれわれじゃないの?」

「あ、そうだった」

「今日の委員会は揉めそうだ」

「…どうして人間ってヤツはわれわれを困らせるんだろう」

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